hirausan

死ぬまでにやったこと

ゲームに疲れたので園芸をはじめた

虚構のくせに『実績』とかいう、きわめて現実世界的なものをぶら下げられてるせいで、まるでこの行いが有意義かのように錯覚して無意味な作業を苦も疑いもなく続けてる。もっとも内容は「象で30人殺害する」とかで超現実なんだけど。平日でも15時間ぶっ通しだったり、ましてや週末は40時間くらい齧りついたしていて人生の3分の1はなんだっけ、えっとゲームだっけみたいになっている。


そういえば少し前、実家に寄ったときの母親がスマホのLINEツムツムに没頭していた。およそ60歳の老婆の背中から禁断魔法っぽい効果音が矢継ぎ早に鳴っているのを眺めて良い時代になったもんだと思ってた。


集中が途切れて冷静になるのが怖いんだろうか。画面遷移のあるゲームはなるべく避けるようになった。ストリーミングし続けてくれるオープンワールド系を好むようになり、視野角の狭さで避けていたFPSも今ではむしろ集中しやすいといって楽しんでいる。トイレといった自分起因の瞬断においてもコントローラを持って入る。メニュー画面のUIも概ね暗記しているのでスキルのアップグレード操作を済ましながら用を済ますといったスキルで回避している。手は片方ずつ洗う。


週100時間を超えることも平気であって、こういった生活を続けているとやはり意識は混濁してくるし、一方で視界はクリアになってきていよいよヤバイ感もある。町中(現実の)を歩いていて、ふと昨日行った王立軍基地の丘はええとこやったなーなんて、まるで今朝旅行から帰ってきましたみたいな感覚なんだけれど、これはいわゆる現実とゲームの区別がついていない状態。人を殺したりする前にそろそろなんとかしなきゃいけないなあって思い、置き換え可能なものはなにかないかと育成ゲーの王者、園芸に辿り着いた。



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こんな感じ。花はゲームと同じで無意味なので、紫蘇とバジルとそのほか雑多にいろんなハーブの種を播いた。ベランダがスーパーのGABANの棚みたいになった。紫蘇食べ放題とか最高でしょとか思ってたんだけど、鉢・土・石・種とイニシャル1万円くらいかかったので、1万枚食って単価1円かよって絶望する。くわえて後から知った一年草という事実。すたみな太郎に行ったほうが良かったんじゃないかなとか考える。


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一週間たっても発芽しない。


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退屈だったからスロットを拡張した。


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エレベータで犬に会ったり。


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やべえ新500円しか持ってねえとか言ったりしていると


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マンションの玄関に悪趣味な照明が設置されて


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結構生えてきた。


発芽さえすれば一日単位で生育が見られるので、楽しいといえば楽しいのだけれど、やはり牧場物語のスピード感と比べるととても鈍い。今どきのビデオゲームであれば行動すればするほどいい結果をもたらすものだけど、現実は根腐れのリスクもあるので我慢との戦いになる。ストレスは自分にも植物にも良くない影響がありそうなので、この熱中に耐えうる数に増やすべく、再びスロットを注文したんだけど、いよいよベランダか畑かよくわからなくなってきたのでゲームでもして一旦忘れようと思う。


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